① 競艇の基礎
競艇(ボートレース)は、6艇のモーターボートが水面を3周(約1800m)して着順を競う公営競技です。私たちは「どの艇が何着に入るか」を予想して舟券を買います。まずは仕組みの骨格をおさえましょう。
6艇・6コースで競う
1レースは必ず6艇。各艇には1〜6の艇番(枠番)があり、色で区別されます(1号艇=白、2=黒、3=赤、4=青、5=黄、6=緑)。スタートはゲートからの「フライングスタート」で、各艇は内側から外側へコース取り(進入)をしてから一斉に走り出します。多くのレースは枠番どおりに進入(=枠なり)しますが、外の艇が内を取りにいく「前づけ」が起きることもあります。
なぜ1号艇(1コース)が強いのか
競艇最大の特徴が「1コースが圧倒的に有利」であることです。理由はシンプルで、第1ターンマーク(最初の左回りカーブ)までの距離が最も短く、内側を最短距離で回れるから。全国平均で1コースの1着率はおよそ55%前後あり、他のどのコースより頭ひとつ抜けています。一方で、水面の特徴・風・選手の実力次第でこの優位は揺らぎます。「1号艇が強い、でも絶対ではない」——この感覚が予想の出発点です。
レースの流れ
- 出走表: 各艇の選手・級別・勝率・モーター成績などが事前に公開されます。
- 直前情報(展示): 発走前に「展示航走」が行われ、展示タイム(直線の速さの目安)やスタート展示(スタートの早さ)が分かります。機力や調子を読む重要な材料です。
- スタート〜1マーク: フライングスタート後、最初のターンマークの攻防で勝負の大半が決まります。
「節」とグレード
競艇の開催は数日間(初日〜最終日)でひとまとまり=「節(せつ)」と呼びます。レースの格付け(グレード)は高い順に SG > G1 > G2 > G3 > 一般。グレードが高いほどトップ選手が集まり、配当も荒れやすい傾向があります。
初心者がまず見るべきポイント
- 1号艇の信頼度: 1号艇の選手が強い(級別A1・勝率高め)なら堅い決着になりやすい。
- 級別: 選手はA1 / A2 / B1 / B2 にランク分けされます(A1が最上位)。
- モーター2連率: その節に割り当てられたモーターの調子。高いほど機力good。
- 展示タイム・ST: 直前の伸びとスタートの早さ。数字が良い艇は買い材料。
これらは当サイトの各予想ページの「出走表」「各艇カルテ」にすべて載っています。
決まり手は6種類
競艇では1着の勝ち方を「決まり手」と呼び、公式に6種類が記録されます。どの決まり手が出やすいかはコースと水面で大きく変わるので、予想の重要な語彙です。
| 決まり手 | 内容 | 主なコース |
|---|---|---|
| 逃げ | 1コースの艇が最初のターンを先に回り、そのまま押し切る | 1コース |
| 差し | 先に回った艇の内側へ切り込んで前に出る | 2〜4コース |
| まくり | 外から全速のまま先行艇を抑え込んで回る | 3〜6コース |
| まくり差し | 外の艇をまくりながら、内の艇との間を差す複合技 | 4〜6コース |
| 抜き | 1周目以降のバックストレッチ等で前の艇を追い抜く | — |
| 恵まれ | 先行艇の転覆・フライング等により繰り上がって1着 | — |
全国平均ではおよそ半分が「逃げ」です。つまり「1号艇が逃げるか、崩れるか」がすべてのレースの出発点。各場の決まり手の実測分布は場別データと各場ページで公開しています。
スタートと「F(フライング)」「L(出遅れ)」
競艇のスタートは、決められた時刻ちょうどに走りながらスタートラインを通過するフライングスタート方式です。大時計が0秒を指してから1秒以内にラインを通過しなければならず、早すぎるとF(フライング)、遅すぎるとL(出遅れ)で、その艇は欠場扱いになります。
- F・L艇の舟券は全額返還されます(当サイトの検証集計も返還を反映しています)
- F・Lをした選手には一定期間の斡旋停止(出場停止)などのペナルティが科され、回数を重ねるほど重くなります
- 出走表の「F1」「F2」表記は現在Fを持っている(消化中の)選手の印。F持ちの選手はスタートで無理ができず、STが遅くなりがち——これは予想の重要な材料で、当サイトのAIも特徴量として扱っています
級別(A1・A2・B1・B2)を詳しく
選手は成績(勝率・2連対率・出走回数・事故率など)によって半年ごとにA1/A2/B1/B2の4つの級に格付けされます。A1は全選手の上位およそ2割の実力者で、グレードの高いレースに多く斡旋されます。
予想で大事なのは「級別の組み合わせ」です。たとえば同じ1号艇でも、A1選手の1号艇とB2選手の1号艇では信頼度がまるで違います。出走表でまず級別の並びを見て、「イン優位が実力に裏付けられているか」を確かめるのが第一歩です。
展示航走(スタート展示・周回展示)の見方
本番の直前に行われるリハーサルが展示航走です。当サイトの予想も展示データの取得を待ってから確定させています。
- スタート展示: 進入隊形(どのコースを取るか)と、スタートのタイミング(展示ST)が分かります。枠なり進入かどうか、Fっぽい艇はいないかをチェック
- 周回展示: 各艇が単走で周回し、展示タイム(直線の伸びの目安)が計測されます。レース内で最速の艇はモーターが仕上がっている可能性が高い買い材料
- 注意: 展示は単走に近い条件なので、本番の混戦でそのまま再現されるとは限りません。「展示が良い=絶対」ではなく、出走表・コース・水面と合わせて総合判断するのがコツです
ミニ用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 節(せつ) | 数日間ひとまとまりの開催期間(初日〜最終日)。選手は節の間、同じモーターを使う |
| 枠なり | 枠番どおりのコースで進入すること。多くのレースは枠なり |
| 前づけ | 外枠の艇が内側のコースを取りにいくこと。進入が乱れると展開も荒れやすい |
| カド(4カド) | スロー勢とダッシュ勢の境目の艇(多くは4コース)。助走距離を活かした「カドまくり」は波乱の主役 |
| モーニング/ナイター | 朝から開催する場(芦屋・徳山・唐津など)/夜間に開催する場(住之江・丸亀・大村など)。時間帯で水面と客層が変わる |
| 安定板 | 荒天時にモーターへ付ける板。装着時は伸びが落ち、展開が変わりやすい |
| 返還 | F・L・欠場艇が絡む舟券の代金が払い戻されること |
次は ② 競艇の賭け方(舟券の買い方) へ。データ分析の読み物はコラム一覧にまとまっています。
⚠️ 20歳未満は舟券を購入できません。予想は参考情報です。