「AIをもっと賢く」では勝てなかった話 — 直したのは“精度”じゃなく“タイミングと賭け方”
こんにちは、AI BOAT RACE の中の人です。このコラムでは予想エンジンの裏側でやっている改善(KAIZEN)を、うまくいったことも、そうでなかったことも、そのまま書いています。今回は「回収率を本気で上げたくて、エンジンを丸ごと自己点検した」話です。結論から言うと、いちばん効いたのはAIを賢くすることではありませんでした。
きっかけ:「精度を上げれば勝てる」は本当か?
予想が当たらないと、つい「モデルの精度が足りないのでは」と考えてしまいます。そこで今回は、当てにいく前にまず「当たらなかったレースを、あらゆる角度から徹底的に分析」することから始めました。どこで・なぜ外しているのかを、感覚ではなく数字で洗い出す作業です。
発見①:1着を当てる“精度”は、もう天井だった
まず、1着を予測するモデルを厳しく検査しました。学習に使っていない直近データに対して、
- 予測した勝率と、実際の勝率がどれだけ一致しているか(キャリブレーション)
- モデルが使っている全特徴量に、まだ取りこぼした「予測のヒント」が残っていないか
- 競艇ファンが重視する展示タイムやスタートの鋭さ、チルトまで、追加で効かないか
——結果は、どれもほぼノイズの範囲。展示やチルトといった“いかにも効きそうな情報”を足しても、モデルはすでにそれらを織り込み済みで、上積みはありませんでした。
正直に言うと、これは少しショックでした。「AIをもっと賢くする」という王道の改善は、もう頭打ちだったのです。
発見②:本当の損失源は、精度ではなく「オッズの鮮度」だった
では、なぜ目減りするのか。外したレースをお金の流れで追っていって、構造的な犯人が見つかりました。予想に使っているオッズの“鮮度”です。
競艇のオッズ(払戻倍率)は、締切の直前まで刻々と動きます。とくに中穴〜穴の組番は、締切間際に買われて倍率が下がりやすい。当サイトは安全のため締切より少し前に予想を確定していたのですが、その時点の“想定オッズ”と、実際に手にする“確定オッズ”の間に、無視できないズレがありました。「予測は当たっていても、想定したオッズではもらえない」——これが、精度とは別物の、地味で大きな損失源でした。
同じレースを「早い時点のオッズ」と「締切に近い時点のオッズ」で予想し直して比べると、締切に近づけるだけで回収率がはっきり改善しました。精度はそのまま、評価に使うオッズが現実に近づくぶん、買い目の選び方が的確になるのです。
直したこと:締切に近づけ、苦しい局面では賭けを盛らない
見つけた構造に対して、2つ手を入れました。いずれも現行ロジック(どの艇を本命にするか等)は一切変えず、リスク管理側の調整です。
- オッズの鮮度を上げる — 予想を出すタイミングを締切により近づけ、現実に近いオッズで買い目を決めるようにしました(参考にしていただく時間は確保したうえで)。
- 不調局面では賭け金を盛らない — 相場が悪い時に賭け金を上乗せする設定が、負けを増幅していたと分かりました。直近の成績が悪い局面では、その上乗せを止めるようにしています。
どちらもバックテストで効果を確認してから、いつでも元に戻せる形で反映しています。
それでも、正直に言います
ここは隠さず書きます。これらは「勝てるようになった」話ではありません。競艇には約25%の控除率(テラ銭)という壁があり、いまは相場的にも苦しい時期で、回収率は100%を下回ったままです。今回やったのは、その壁の手前で起きていた“自滅的な損”を減らすこと。派手ではありませんが、実は本丸だと思っています。当サイトの検証実績にマイナス期間が残っているのも、この現実をそのまま出しているからです。
このコラムの約束
今回も、試して却下した工夫はたくさんあります(賭け金配分のいじり方をいくつも試して、効果が確認できず却下しました)。「全部のKAIZENが成功している」ようには書きません。AIと一緒に、当たらなかったレースから学んで、地道に強くしていく——その過程をこれからも正直に共有します。
エンジンの全体像は予想エンジンと検証方法に、日々の成績は検証実績にまとめています。
⚠️ 当サイトの予想は的中を保証しない参考情報です。舟券の購入は20歳以上・自己責任で、無理のない範囲でお楽しみください。
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