負けを1レースずつ解剖したら、いちばん効く一手は「買わない」だった — 見送り判定を2つ追加(v5.27)
こんにちは、AI BOAT RACE の中の人です。前回のKAIZENでは「精度はもう天井。直すべきはオッズの鮮度と賭け方」という話を書きました。今回はその続きです。6月の負け(シミュレーション収支 約-540万円・回収率76.5%)を、買い目1点単位で全部解剖しました。結論だけ先に言うと——今回いちばん効いたのは、新しい買い方ではなく「このレースは買わない」という判定を2つ増やすことでした。
発見①:AIの確率は「よく使う帯」では正直だった
まず疑ったのは「AIの確率は当てになるのか」。発走前に公開した全買い目について、AIが出した確率と実際の的中率を帯ごとに突き合わせました。
結果は意外で、確率5%以上の帯はほぼ実測どおり(例:予測8.2%の買い目群は実際に8.2%当たっていた)。ところが1〜5%の薄い帯だけは一貫して自信過剰でした(例:予測3.3%に対し実測2.5%)。つまり「本線」の確率は信頼できるのに、中穴〜穴ゾーンの確率だけ、少し夢を見ている。これが第一の火種です。
発見②:オッズは最後の数分で2割締まる(実測)
前回のKAIZENで予想の確定は締切間際に寄せましたが、それでも市場は最後まで動きます。当サイトの的中買い目について「予想時点のオッズ」と「実際の払戻オッズ」を比べると、中穴〜穴ゾーンでは実測0.76〜0.85倍。つまり見えていた倍率より2割前後低い払戻が現実でした。締切直前に票が集中する競艇では、これは避けようがない市場の性質です。
発見③:2つの火種が掛け算になって「見かけの期待値」を生んでいた
「少し盛られた確率」×「少し古いオッズ」=実在しない期待値。そして賭け金の自動配分は期待値が高いほど厚く張る設計なので、予算がこの“蜃気楼”に吸い寄せられていました。6月は、この型の買い目(確率は薄いがオッズ妙味があるように見える目)に賭け金の約58%が流れ、その回収率は55%。ここが6月の主戦犯でした。
正直コーナー:効かなかった手たち
犯人が分かれば直せそうなものですが、そう甘くありませんでした。同じ買い目のまま賭け金の配分ルールを6通り、買うレースを絞り込むルールを8通り、過去の実データで検証しました。結果は全滅に近いものでした。
- どの配分・どの絞り込みでも、大当たり上位3本を除くと回収率67〜82%の範囲に収束
- 「AIが最有力とした1点だけを買い続ける」戦い方ですら約77%=市場の平均とほぼ同じ
- ある期間で100%を超えて見えたルールは、次の期間で例外なく崩壊
競艇には約25%の控除率があり、「買い方の工夫」だけでこの壁は越えられない——それを自分たちのデータで確認した形です。
効いた手:「買わないレース」を2種類、機械的に決める
それでも、実測で一貫して分の悪いレースの型が2つ見つかりました。どちらも「オッズ次第で見送る」ような後出しの基準ではなく、買い目の構成パターンで決まる機械的な判定です。
| 新しい見送り判定 | どんなレースか | 実測(発走前公開の実運用データ) |
|---|---|---|
| 混戦見送り | AI自身が「混戦で読み切れない」(自信度 Difficult)と判定したレース | 177レースで回収率 54.8% |
| 蜃気楼見送り | 本命側の買い目が消え、「期待値が高く見える穴目」だけが残ったレース | 462レースで回収率 39.7% |
この2つを合わせると601レース・約330万円分の負けに相当し、統計的な検定でも偶然とは考えにくい水準でした。適用していた場合の全期間回収率は78%→87%前後に改善し、しかも都合の良いことに、これまでの大きな的中(5/31の519倍、6/19の465倍)はどちらも見送り対象に入っていません。「夢ごと切り捨てて数字を良く見せる」変更ではない、と確認できたのが採用の決め手です。
ついでに白状すると、これまで「見送り推奨」と表示しながら参考買い目で収支を計上してしまうチグハグなレースがありました。今回の変更で、混戦と言ったら本当に買わないようになります。
何が変わるか:見送りが1日20レース前後増えます
直近の実績に当てはめると、これまで買っていたレースの15〜25%程度が新たに見送りになります。「予想が減って残念」と感じる方もいるかもしれませんが、見送りも含めて検証実績にそのまま記録します。全レースに賭けないことも、成績の一部です。
検証中:期待値の「正直化」
もうひとつ、「盛られた確率×古いオッズ」を実測に基づいて割り引いてから買い目を組む改修も実装済みです。バックテストではレース的中率が26.5%→35.2%に上がる有望な結果でしたが、当サイトの採用基準(統計的有意)にはまだ届いていません。良さそうに見えても基準未達のものは本番に載せない——これも前回書いた「規律」の一部なので、毎週の定点観測で見極めてから判断します。
このコラムの約束
今回も「回収率100%を超えられるようになった」とは言いません。やったのは、実在しない期待値に予算を吸われる構造を塞ぎ、分の悪いレースから降りることです。エンジンの全体像は予想エンジンと検証方法に、日々の成績は検証実績に、すべて無加工で公開しています。
⚠️ 当サイトの予想は的中を保証しない参考情報です。舟券の購入は20歳以上・自己責任で、無理のない範囲でお楽しみください。
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